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Sunday, November 04, 2007

記事

「T大、親の年収400万円未満なら授業料ゼロ」
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200711050079.html

この方策は総じて良いことだと思う。この結論に至った理由を書いてみる。
経済格差を「税金」という一括した方式による解消で終わらせるのではなく、
いろいろな形で格差が解消されているのが人々に見えるようになると
経済的に貧しい方の人たちの活力をいっそう引き出せると思われる。
もちろん格差是正の施策には逆の結果を引き出す可能性が常にあるが
(生活保護策の失敗例)、今回の場合その可能性を危惧する必要性は
あまりないと思われる。というのも、この施策はこれまであった免除制度の
延長線上にあるから、これまで通りやっていけば問題はあるまい。
一方で、経済的に裕福な側にいる人間には、新規参入者の増加により
危機意識を与えさらなる努力を促すことができる。
(いまだに私大の医学部はこの批判を免れない気がする。)

私事だが、自分はこの授業料免除の恩恵に与った人間である。
おかげで経済的な不安をほとんど抱かずに学部時代学業に専念できた。
もちろん経済的な不安が当人に金銭の工面術や社会を学ばせる
いい機会を与える、というもっともな一般論もあるが、
それはあくまで当人次第で変わる話だと思う。
いずれにせよ、この情報は人々に伝わらないと意味がない。
大学にいるとインターネットにふれる機会は多いが、高校以下だと
その文明の利器に親しむ機会は少ないと思う。
地方だと増してそうである気がする。
自分の場合、父がそういう情報を大学関係者の友人から
仕入れていたから制度をうまく活用することができた。
情報の非対称性の是正に一役買うためにもここに書いておく。

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